知識を追加する方法

新しいメッシュ作成技術

    良好なメッシュは、正確で信頼できる結果を得るために不可欠です。Autodesk Simulation CFD (旧称 CFdesign)は、長年にわたり、メッシュ エンハンスメント、自動メッシュ サイズ、自動細分割などの革新的な技術を開発してきました。このバージョンでは、これらの技術をもとに、メッシュ適合設定、対話式メッシュ履歴、およびハイパフォーマンスメッシュ作成が追加されています。

    メッシュ適合設定(およびメッシュ敏感性スタディ)

    自動メッシュサイズは、提供開始当初からモデリングプロセスの単純化に大きく寄与してきました。自動メッシュサイズは、モデルに最適化されたメッシュを定義し、ジオメトリのあらゆる詳細を正確に表現します。

    ジオメトリの正確な表現は、高度に忠実な解析のための唯一の要件です。例えば、均一なメッシュが適用された単純なモデル上の流れに大きな勾配がある場合があります。粗いメッシュによる解析結果はあまり正確でない可能性がありますが、流れの傾向はわかります。このような傾向を使用して、どこに要素を集中させれば解析の精度が向上するかを特定することができます。

    メッシュ適合設定では、解析結果を使用して徐々にメッシュ定義が改善されます。シミュレーションは複数回実行されます。毎回、前回のサイクルの結果を使用して次回のサイクルのメッシュが改良されます。その結果、特定のシミュレーションに最適化されたメッシュが作成できます。メッシュは勾配が急な領域では細かく、他の部分では粗くなります。

    メッシュ適合設定を有効にすると、次の処理が行われます。

    1. ベースラインシナリオが完了するまで実行されます。
    2. 流速、圧力、および温度(利用可能な場合)に基づいてメッシュが変更されます。シミュレーションが完了するまで実行されます。
    3. このプロセスが各最適化サイクルごとに繰り返されます。

    この結果、流れと温度結果の各フィールドについて調整され、インテリジェントにリファインされたメッシュが完成します。

    メッシュ適合設定の例

    最適化メッシュの効果を説明するために、次の工業用の送水バルブを通過する流れを解析してみましょう。

    このバルブには、ジオメトリによって完全に囲まれていない領域がいくつかあります。しかし、水の運動量による流れが存在することが想定できます。流れが再循環、加速、突然の方向転換をしていることがわかります。ジオメトリの曲率があまり大きくないので、メッシュが十分に流れを捕えられないことがあります。

    初期メッシュ

    最初のメッシュ作成サイクルでは、自動メッシュサイズにより、幾何学的曲率のみに基づいてデフォルトのメッシュ分割が定義されます。ポペットの上流と下流ではメッシュが粗く、ジオメトリの影響がほとんどないことに注意してください。

    メッシュが粗いために、得られた流れはギザギザになります。ポペットの上流の流れがあまり正確に定義されておらず、環状のスロート領域を通過した噴流が、流出口の壁に触れる前にポペットの下流側ですぐに分散しているように見えます。

    最適化メッシュ

    複数の適応サイクルの後、メッシュが十分にリファインされた結果、これらの流れや他の流れの特性がはるかに忠実に捕らえられます。

    最終結果は非常に明確になり、バルブを通って流れる水の物理的挙動を反映しています。

    ポペットの上流で、流れの分岐と再循環が明確に定義されていることに注意してください。また環を通過する噴流が非常に鮮明で、まとまって流れた状態で流出口の壁に触れています。

    メッシュ適合設定についての詳細

    メッシュ適合設定の使用例

    デザインスタディバーのメッシュ定義履歴

    自動メッシュサイズを定義する場合、メッシャーがメッシュの生成に使用するプロセスを定義します。材料や境界条件と異なり、メッシュ定義は特定の順序で発行される一連のコマンドです。これらのコマンドの順序を変更すると、多くの場合、生成されるメッシュも変わります。

    デザインスタディバーのメッシュサイズには、メッシュ定義履歴にあるすべてのステップが表示されます。これには、自動メッシュサイズを起動した日時、サイズの調整、および変更を周囲へ反映を適用した日時が含まれます。各ステップは別個のブランチとして表示され、メッシュ定義から変更、無効化、または削除することができます。

    履歴にあるすべてのステップがメッシュ定義を構成します。メッシュ定義コマンドによっては、既存の調整設定の変更や既存のメッシュサイズの削除に関する質問のダイアログが表示されることがあります。これらの質問への答えは現在のメッシュ定義に影響を与えますが、履歴の中のそれより前のステップを削除することはありません。新しいステップを定義に追加した場合は、分布が変更されたり、さらにはそれまでのステップの効果が「無効」になったりする可能性があります。

    メッシュ履歴の主要なメリットは以下の通りです:

    • メッシュを定義するすべてのステップを完全に把握できます。同じメッシュを別のモデル上に再作成したり、後から再作成したりすることが容易になります。
    • 1つまたは複数のステップを無効にするか削除することで、メッシュ定義を「ロールバック」(元に戻す)ことができます。これにより変更の効果を手軽に確認できるとともに、エラーの修正が容易になります。

    メッシュ定義履歴の詳細

    メッシュ細分割領域のコントロール

    メッシュ細分割領域ダイアログが、より対話的に改善されました。細分割領域の次のパラメータを定義するには、次の表を参照してください。

    • 形状
    • 位置
    • サイズ
    • 定義

    この表はまた、既存の領域の指定を表示および変更する場合にも使用できます。

    これらのコントロールは、細分化領域を定義するためのグラフィックベースのツールを補足します。

    メッシュ細分割領域の詳細

    ハイパフォーマンスメッシュ作成

    メッシュ作成のパフォーマンスを改善するため、Autodesk Simulation CFD メッシャーは、複数のコンピューティング コアを利用します。これにより、大きなメッシュの生成に要する時間を短縮できるとともに、ハイパフォーマンスコンピューティングのハードウェアをより有効に活用できます。

    マルチスレッドのメッシュ作成を行うには、Flag Manager で次のフラグを有効にします。

    mesh_multicore

    引数 n は、メッシャーが使用するコアの数です。

    注意:

    • Autodesk Simulation CFD は、コンピュータ上で利用できるコアを自動的に検出し、フラグ引数に指定された値までの数のコアを使用します。
    • マルチスレッドのメッシュ作成は、Pro/Engineer Mechanicaオプションから起動したモデルには使用できません。
    • マルチスレッドのメッシュ作成は、アドバンストメッシュコントロールダイアログのボリューム成長率オプションおよび境界層ブレンドオプションをサポートしていません。
    • 四面体および押し出し(5面体)の両方の要素が含まれたメッシュでは、マルチコアメッシュ作成の場合は4面体要素が生成され、シングルコアメッシュ作成の場合は押し出し要素が生成されます。この切り替えは自動的かつ透過的に実行されます。